
エネルギーパワーは10月14日、和歌山市で開発中の「和歌山メガパワー蓄電所」(2.0MW/8.2MWh)に対し、脱炭素化支援機構(以下、「JICN」)から3億円の融資を受けると発表した。同事業には、すでに紀陽銀行および商工組合中央金庫がそれぞれ3億円を融資しており、融資総額は9億円となる見込み。
JICNは、国の財政投融資を活用して脱炭素関連事業への出資・融資を行う官民ファンドであり、再エネの導入拡大や系統安定化、地域経済への波及を目的として支援を行っている。
蓄電所のEPC(設計・調達・建設)はイースト・エンジニアリングが担当し、電力の運用については、アグリゲーターとの契約を通じて、卸電力市場、需給調整市場、容量市場での取引を行う見込みである。なお、設備の引き渡しは2026年1月を予定している。
エネルギーパワーは、2024年11月に系統用蓄電所事業への参入を発表し、翌月に兵庫県の「朝来メガパワー蓄電所」および「丹波メガパワー蓄電所」(各2.0MW/8.2MWh)を取得した。両蓄電所は、2026年8月末までに運転開始の予定で、本件はこれらに続く3ヵ所目の自社保有案件となる。
また、エネルギーパワーは同日、約7.88億円で「兵庫県南あわじメガパワー蓄電所」(2.0MW/8.2MWh)の取得を決定したことも発表した。EPCは本件と同様、イースト・エンジニアリングが担当する予定で、2026年1月に着工し、2026年8月末までの運転開始を目指している。
エネルギーパワーは、2016年から電力小売事業に参入し、蓄電所のEPCに関しては、2025年5月末時点で5件(総額55.5億円)の受注実績を有している。