
イーレックスは9月4日、宮崎県串間市に系統用蓄電所(約2MW/約8MWh)の建設計画を発表した。同社が運用する初の蓄電所となる。
宮崎県串間市の1,887㎡の敷地に建設し、2026年度第2四半期の運転開始を予定している。建設はグリーンエナジー&カンパニーの完全子会社であるグリーンエナジー・プラスが担当する。
アグリゲーションはイーレックスが自社で担当し、卸電力市場、需給調整市場、容量市場で売電する予定。同社は、「電力小売事業への参入以来20年以上培ってきたトレーディングの知見を活かし、3つの電力市場での取引を通じて、事業を行ってまいります」と述べている。
また、同社は2025年8月の第1四半期決算説明会において、蓄電所の運用に約5億円を投資する方針を示しており、本事業を対象としているとみられる。
イーレックスにとって、系統用蓄電所事業への参入は、バイオマス発電所事業や電力小売事業からアグリゲーション事業へと事業を展開する新たな戦略の一環である。この新戦略のもとでJR東日本およびグローバルエンジニアリングと提携し、JR東日本から約20億円の出資を受けたほか、グローバルエンジニアリングへの資本参加もしている。また、直近で開催された決算説明会では、大型蓄電所案件に関する協議も進めていることを明らかにしている。