
リプレース工事を行う計画だ(画像:福島県)
電源開発(以下「Jパワー」)の完全子会社であるジェイウインドは5月23日、福島県郡山市で計画している「(仮称)新郡山布引高原風力発電所」(出力:65.98MW)について、環境影響評価準備書を公表した。
同事業は、2007年に運転を開始した「郡山布引高原風力発電所」のリプレース(建て替え)工事として、2021年7月より環境影響評価手続きを進めている。
現在運転中の郡山布引高原風力発電所は2MWの風力タービン33基で構成されている。2012年度にFIT(固定価格買取制度)認定を受けており、当時のFIT価格(20kW以上陸上風力)は22円/kWhだった。
一方、新設予定の発電所では4.3MWの風力タービンを16基導入する計画で、総出力は68.8MWに達する。しかし、系統接続容量の制約により、出力は既存設備と同じ65.98MWに制限される予定だ。
リプレース工事は2026年8月に着工し、2030年2月の運転再開を目指している。売電先に関する詳細は未定だが、FIP(フィード・イン・プレミアム)とPPAを組み合わせて活用することが想定される。
Jパワーは国内で20ヵ所以上、合計出力550MW超の陸上風力発電所を保有しており、老朽化した設備の更新も進めている。近年、3ヵ所の陸上風力発電所が運転を終了しており、そのうちの1件である「新南大隅ウィンドファーム」は現在リプレース工事中で、2027年12月の運転開始を予定している。