
落札量全体の約1/3に相当する
(画像出典:ENEOSリニューアブル・エナジー)
11月5日、電力広域的運営推進機関(以下:広域機関)は2024年度のバイオマス、着床式洋上風力、陸上風力の入札結果を公表した。バイオマスと洋上風力の入札については、いずれも入札がなかった。
広域機関は、2024年度陸上風力第4回FIP入札において1GW、供給価格上限額は14円/kWhで募集した。入札参加資格の審査のために提出された事業計画数の合計は22件で、入札に参加することができる旨の通知を受けた再エネ発電設備の出力の合計は、1GWをわずかに上回った。しかし、最終的な入札件数は17件、入札された再エネ発電設備の出力の合計は、885MWにとどまり、すべての入札が落札された。
ENEOSリニューアブル・エナジーは、供給価格が11.33円/kWh〜11.72円/kWhの間で5件、合計290MW強を落札し、全体の落札量の約3分の1に相当する。1件当たりの落札出力が最も大きい落札者はコスモエコパワーが落札した129MW、13.99円/kWhの事業である。日本風力開発と関係のある特別目的会社3社(合計落札容量130MW)のうちの2社は昨年の入札で落札したが、FIP認定を受けなかった可能性の高い事業が今年も落札された。
洋上風力の入札は、「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(通称:再エネ海域利用法)に基づく促進区域外の事業を対象にしている。同法の促進区域は経済産業省と国土交通省によって別途入札が行われており、今年7月に第3ラウンドの公募が締め切られ、来月には公募の結果が発表される見通しである。