
(画像:九州電力)
九州電力は6月13日、佐賀県玄海町にある「玄海原子力発電所」3号機(出力:1.18GW)について、6月15日に発電を再開し、7月10日に商業運転へ復帰する見通しであると発表した。
同3号機は2025年3月28日から定期点検のため停止していた。当初は6月4日に発電を再開する予定だったが、主蒸気系統の検査で使用する弁の一部に不具合が見つかり、交換作業を行なったことから再開が延期されていた。
玄海原発3号機は、1994年に運転を開始した加圧水型軽水炉(PWR)で、同型で1997年に運転を開始した4号機(出力:1.18GW)とともに現在も稼働中である。玄海原発は、九州で最初に建設された原子力発電所であり、出力規模でも最大の施設となっている。
1・2号機は老朽化や新規制基準への適合に必要な特定重大事故等対処施設の設置スペースの確保が困難であることなどを理由に、それぞれ2015年と2019年に運転を終了している。
なお、九州電力は現在、玄海原発4号機と「川内原子力発電所」1号機・2号機(各890MW)を運転しており、これらの原子炉はそれぞれ2025年7月、10月、2026年1月に順次定期点検に入る予定だ。
同社は2025年5月に、次世代革新炉の開発・設置に向けた検討を進める方針を発表しており、一部報道では川内原発での開発を検討していると伝えられたが、九州電力はこれを否定している。