
では2番目の規模である(画像:テス・エンジニアリング)
東洋炭素は5月26日、テスホールディングス(以下、「テスHD」)の子会社であるテス・エンジニアリングと太陽光発電所(出力:20MW/DC)によるオンサイトPPAを締結したと発表した。
契約期間は30年間で、2027年6月より香川県三豊市の東洋炭素の詫間事業所への電力供給を開始する予定だ。
発電所は、詫間事業所に隣接する同社所有の未利用地(1万4,000m2)に新設する。太陽光パネルにはAiko Energy製を採用する予定で、年間発電量は約27GWhを見込んでいる。発電した電力は同事業所で全量自家消費する計画だが、消費電力量に占める比率は公表されていない。
エネハブのデータベースによると、今回の取り組みは東洋炭素が公表した初めてのPPAである。また、テス・エンジニアリングにとっては過去最大規模のオンサイトPPAである。これまで同社は100kW〜3MW/DC規模の案件を中心に展開しており、最大でもDMG森精機との13.4MWの契約であった。テス・エンジニアリングのオンサイトPPAの累計は2025年3月末時点で47件・合計54.8MWに達しており、今回のPPAにより、契約容量は35%以上増加する見込みだ。
なお、東洋炭素との契約は、国内で公表されているオンサイトPPAの中では、オリックスの子会社による関西エアポートとの22.9MWの契約に次いで2番目の規模となる。
大規模な太陽光発電の適地の確保が困難になる中、事業所や工場の敷地に隣接する未利用地を所有する需要家とのオンサイトPPAに事業機会を見出す企業が増えている。具体的には、北陸電力ビズ・エナジーソリューションが東レ石川工場で手掛けた5MWや、SMFLみらいパートナーズによるYKK AP滑川製造所での4.8MWの契約など、同様の取り組みが相次いでいる。