
村田製作所は7月11日、統合型再エネ制御システムのefinnosを今月より外販することを発表した。
同社は社内ですでに使用している自社開発の再エネ制御システムを電力消費量の多い自動車、半導体、化学業界などの製造業を営む企業に提供する計画である。同システムは、太陽光発電による発電量と工場内の電力需要が日々目まぐるしく変動する環境下で太陽光発電と蓄電池を効率的に活用できるように設計されており、導入企業がピークカットによるコスト削減を実現できるようにサービスを提供する。
同社によると、「太陽光発電や蓄電池のシステムおよび周辺機器からデータを収集し、拠点内の機器や設備別の運転データおよび過去の運転実績、さらには外部機関から得た天候などの予測情報もあわせ、人工知能(AI)によって太陽光発電や蓄電池のシステムを最適制御します」と発表した。
さらには、efinnosはウェブアプリケーションを通じてリアルタイムで事業所ごとに発電量、電力需要、蓄電量等をモニタリングできる。
同社は、2021年9月に同制御システムを子会社の金津村田製作所に導入したことを皮切りに、国内の5工場(金津、ワクラ、ハクイ、仙台、伊勢)に導入および運用を行なってきた。各工場の操業条件や立地など、電力需要や傾向の異なる工場での導入効果を検証したことでノウハウの蓄積を行なってきた。