
(画像:さっぽろレインボープライド実行委員会)
札幌市は7月17日、市内で開発を進める大規模系統用蓄電所2件(各50.0MW/175.5MWh)を「札幌市GX推進税制」の対象事業として第1期認定を行ったと発表した。
認定を受けたのは、スパークス・グループ、関西電力、JA三井リースの合弁会社であるSGET 札幌1蓄電所とSGET 札幌2蓄電所で、両蓄電所とも2028年4月の運転開始を予定している。
札幌市GX推進税制は、北海道と連携し、GX(グリーントランスフォーメーション)関連産業のサプライチェーン構築を促進することを目的としている。特例対象事業や特定事業計画として認定された場合、市税を免税するものである。
同税制のもとでは、道税および市税の一部が最大10年間にわたり軽減される。具体的には、認定から1〜5年目までは最大で全額免除、6年目以降は最大で50%の軽減措置が適用される。
この背景には、札幌市が2025年4月1日に施行した「札幌市脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進のための市税の課税の特例に関する条例」がある。制度の適用対象となるのは、すでに札幌市内でGX事業を展開している事業者のほか、新たに市内でGX事業を始める企業や、道外から進出する企業などである。
なお、対象となるGXプロジェクトのテーマは蓄電池のほか、洋上風力関連産業、海底直流送電、データセンター、水素、電気および水素運搬船、合成燃料(SAF等)、次世代半導体の計8分野が掲げられている。
認定申請は2025年度内に全6期で実施する予定で、2ヵ月ごとに認定申請書の提出期限が定められている。現在受付中の第2期は7月31日に締め切られ、認定は9月中に行う予定である。