四国電力など、高知県の193MW陸上風力事業開発から撤退へ

2024年12月17日
四国電力が保有している三崎ウインドパークは2007年に
運転を開始している(画像:四国電力)

四国電力は12月6日、ジャパンウィンドエンジニアリング住友商事北拓と共同で出資・開発を進めていた高知県土佐清水市の今ノ山風力発電所(出力:193MW) から撤退すると発表した。2024年12月13日の朝日新聞によると、住友商事、北拓も同時に撤退を決めており、ジャパンウィンドエンジニアリングは、引き続き事業を実施する意向を示しているという。

四国電力によると、事業環境の変化があったことで事業性の確保が難しいと判断したことが撤退の理由である。具体的には、当初想定していた発電電力量が計画を下回ることが分かり、かつ資機材の高騰や工事の長期化が予想されるとのこと。

四国電力は、2021年9月に同事業への参画を発表し、「今ノ山風力合同会社」への出資比率は30%であった。当初の計画では今年から着工を始め、2027年の運転開始を目指していた。しかし、今年3月にスケジュールの見直しが発表され、着工時期が約1年遅れ(2025年度の着工)、運転開始時期については約2年遅れる(2029年度から運転開始)ことが明らかになっていた。

今ノ山風力発電所は、2020年3月にFIT認定を受けており、新設される陸上風力の認定時のFIT価格は19円/kWh。契約期間は20年間。

四国電力は20MWの陸上風力発電所、三崎ウインドパーク(愛知県西宇和郡)を保有しており、出資比率は41%である。今回出資していた今ノ山風力発電所が稼働したら、同社にとって2件目の陸上風力発電所事業となる予定であった。

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