四電と今治造船など、愛媛でピークカットと電力市場の両方に対応する4.9MWh蓄電システムを開発

2025年9月6日
パワーエックス製の蓄電池が設置される
(画像:パワーエックス)

四国電力および今治造船は9月1日、パワーエックスと3社連携でオンサイト蓄電池の開発・運用を行うと発表した。

愛媛県西条市にある今治造船西条工場・東ひうち事業部の敷地内に、ピークカットと電力市場の両方に対応したパワーエックス製の定置用蓄電システム「Mega Power 2700A」(2.0MW/4.9MWh)を2基設置する。2026年4月の運転開始を予定している。

蓄電システムの施工およびメンテナンス等は四国電力グループが担当し、運用は、四国電力の完全子会社である、よんでんデマンドサイドストレージが行う。同社は2025年7月、需給調整市場を運営する電力需給調整力取引所(EPRX)に加入している。蓄電した電力は卸電力市場、需給調整市場、容量市場で売電するとともに、工場のピークカット(最大需要電力の抑制)を実施することで電気料金の削減にも利用する計画だ。

四国電力とグループ2社のよんでんデマンドサイドストレージおよび四電エナジーサービスは、本事業に関して、経済産業省の2024年度補正予算「業務産業用蓄電システム導入支援事業」の採択を受け、約1.08億円の交付を受けて実施する。

パワーエックスはこれまで、系統用蓄電所事業やオンサイト太陽光発電設備を備えた需要家向けにシステムの供給を行ってきたが、ピークカットと電力市場の両方で蓄電池を活用するのは今回が初めて。そのため、蓄電設備の提供だけでなく、複雑な制御が可能な制御ロジックの開発も手がける予定である。

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