四国電力、LNG燃料の坂出発電所5号機の建設を検討、環境影響評価手続きを開始

2025年2月6日
5号機が増設されると、坂出発電所の合計出力は1.39GW→1.99GWとなる(画像:四国電力)

四国電力は2月3日、香川県坂出市にある火力発電所の「坂出発電所」に5号機を建設することを検討しており、環境アセスメントの第一段階である「計画段階環境配慮書」を経済産業大臣と関係する自治体に提出した。

現在、同発電所には1号機〜4号機(合計出力:1.39GW)があり、5号機(出力:約600MW)が建設された場合の総出力は1.99GWとなる。

同5号機は、LNGを燃料とするコンバインドサイクル方式を採用しており、2027年度中の着工、2031年度の運転開始を目指している。同社は4段階の環境影響評価手続き(配慮書・方法書・準備書・評価書)を経て、事業を実施する。

同発電所は、1970年に運転を開始し、これまでに発電設備が3基廃止されている。旧1号機(出力:34MW)はコークス炉ガスを燃料とするガスタービンを使い、1970年に運転開始、2010年に廃止。重油を使った旧1号機(出力:195MW)と旧2号機(出力:350MW)はそれぞれ約40年の運転期間を経て2010年と2015年にそれぞれCO2排出削減対策の一環として廃止された。

現在の1号機(出力:296MW)は2010年、2号機(出力:289MW)は2016年に運転を開始し、いずれもLNGを使っている。4号機は2010年からLNGに切り替えたため、1号機〜4号機の中でLNGを使っていないのは重油を使っている3号機だけとなる。

同発電所は、四国電力が保有する火力発電所4ヵ所の中でも最大規模であり、その他は徳島県阿南市にぞれぞれ阿南発電所(出力:450MW)と橘湾発電所(出力:700MW)、愛媛県西条市に西条発電所(出力:750MW)を運転している。いずれも石炭または石油を使用しており、西条発電所では木質バイオマスとの混焼も行っている。

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