
おいて蓄電池事業を落札している
台湾のHD Renewable Energy(以下、「HDRE」)は5月6日、2024年度の長期脱炭素電源オークションにおいて、合計約300MW/1,500MWhの系統用蓄電所5件を落札したと発表した。
電力広域的運営推進機関によると、同社のSPC(特別目的会社)である「スター1号」「スター2号」「スター4号」が、調整係数適用後で合計253MWを落札。これは、同オークションにおける蓄電池の合計落札容量1.37GWの約18.5%に相当する。
主な落札案件には、青森県における運転継続時間6時間以上の「青森八戸蓄電所」(落札容量:92.5MW)が含まれている。このほか、運転継続時間3時間以上6時間未満の約40MWの蓄電所が4件(青森県2件、福島県1件、北海道1件)ある。これらの蓄電所は、落札価格に基づく容量収入を原則として20年間にわたり受け取る見込みだ。
HDREは2023年度の同オークションでも、SPCである「バッテリーパーク1」を通じて、三重県と福島県で合計97.9MW(調整係数適用後:73.0MW)の蓄電所を落札しており、いずれも2027年の運転開始を予定している。
さらに、同社は東急不動産と提携し、群馬県みなかみ町での蓄電所開発にも取り組んでおり、同事業は東京都の2024年度「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」から11.9億円の交付を受けることが決まっている。
こうした取り組みに加え、北海道札幌市では、Brawn Capitalが開発中の50MW/104MWhの系統用蓄電所において持分の過半数を取得しているほか、サンヴィレッジと共同で関東・中部エリアで2MW/8MWhの高圧蓄電所13ヵ所を開発している。
HDREは現在、国内で合計3GW(太陽光400MW、蓄電所2.6GW)の再エネ開発を目指している。また、三菱電機とアグリゲーション事業に特化した合弁会社を設立するなど、エネルギーサービス事業の拡大にも取り組んでいる。