
蓄電池を併設している(画像:南九州市)
鹿児島県南九州市は、「南九州市黒木山太陽光発電所」(出力:1MW)の運転を4月1日に開始した。同発電所は、環境省による自治体主導の脱炭素化事業向けの補助金を活用して開発されたもので、設備のリース提供を担った三井住友ファイナンス&リースが、6月6日に発表した。
同発電所には、住友電気工業製のレドックスフロー蓄電池(250kW/1MWh)を併設し、同社のEMS(エネルギー・マネジメント・システム)「sEMSA」を導入している。南九州市が所有する未利用地に建設され、EPC(設計・調達・建設)は、鹿児島市に本社を置くミタデンが担当した。
南九州市は、発電した電力を約2kmの自営線を通じて、知覧特攻平和会館や学校給食センターなど、市内10ヵ所の公共施設に供給している。
ミタデンは1967年創業の設備工事会社で、1997年より太陽光発電事業へ参入。これまでに自社所有分10MWを含む計約40MWの太陽光発電設備の導入に携わってきた。一方、三井住友ファイナンス&リースは、リースの提供に加え、子会社のSMFLみらいパートナーズを通じて再エネ事業への出資も行っている。
経済産業省によると、南九州市内ではFIT・FIP認定を受けた太陽光発電所が2025年4月末時点で同発電所を含め、高圧(50kW~2MW未満)が108ヵ所(合計出力:99.5MW)、20MW級の特別高圧が2ヵ所稼働しており、多くの事業者が同市で太陽光発電所を運営している。