
同一需要場所向けに導入する初の事例である
(画像:北陸電力)
北陸電力グループと自動車用アルミ部品を手掛けるアイシン軽金属は5月29日、アイシン軽金属の本社工場向けにオフサイトPPAを締結したと発表した。電力の供給開始は6月1日で、年間約7.4GWhを供給する。
同PPAでは、北陸電力ビズ・エナジーソリューションが射水市内のアイシン軽金属の遊休地に新設した太陽光発電所(出力:2.6MW)の電力を、北陸電力を通じて同市内のアイシン軽金属の本社工場へ供給する。
なお、本社工場では、2023年から2025年にかけて合計出力4.3MWのオンサイトPPAを段階的に導入しており、今回のオフサイト分を含めた合計出力は6.9MW、年間発電量は7.4GWhを見込んでいる。
アイシン軽金属はアイシンとトヨタ自動車の合弁会社である。今回の契約は、アイシングループとして国内で初めてのオフサイトPPA契約である。今後は、ペロブスカイト太陽電池、マイクロ水力発電、水素燃焼などの導入を検討する方針を示している。
太陽光発電所の開発適地が不足する中、需要家が所有する遊休地を活用するオフサイトPPAが全国で増えている。2025年3月には、中部電力グループのシーエナジーがニチアスおよび大垣共立銀行の所有地を活用した契約を締結しており、こうした動きは今後も広がるとみられる。