
全国トップクラスである(出典:北陸電力)
北陸電力は5月2日、富山県上市町の水力発電所「馬場島発電所」(出力:21.85MW)のリパワリング工事(水車・発電機等の一括更新)を完了し、同日より運転を再開したと発表した。これにより、同発電所の出力は従来の21.7MWから21.85MWへと150kW増加。また、年間発電量も約900MWhの増加が見込まれている。
同社は2030年初頭までに再エネ発電容量を2018年度比で1GW、年間発電量を3TWh以上拡大する目標を掲げており、目標を発表して以降、馬場島発電所は初めて発電量を増強した水力発電所となる。
また、このほかにも、2023年5月には同社が50%を出資する富山共同自家発電が岐阜県高山市で運転する「葛山発電所」で出力を25.68MW(+600kW)に改修している。富山共同自家発電には、北陸電力のほか、日産化学工業が25%、昭和タイタニウムが15%、JFEマテリアルが10%出資している。
さらには、馬場島発電所が運転を再開した同日、北陸電力は石川県白山市で建設を進めていた同じく水力発電所の「鶴来古町発電所」(出力:584kW)の運転も開始しており、水力発電所の開発やリパワリングを積極的に進めている。
北陸電力は2030年度時点での非化石電源比率を50%以上に引き上げることを目標としており、現在すでに水力発電が全体の約30%を占めるなど、同分野において高い比率を有している。今後より一層水力資源を活用するために、同グループは、新設5ヵ所、リパワリング工事10ヵ所を含む水力発電所の整備計画を進めており、そのうち4ヵ所の新設および2ヵ所のリパワリングがすでに完了している。