中部電力パワーグリッド、系統制約による出力制御を実施、全国で2例目

2025年3月30日
系統制約による中部エリアでの
出力制御の実施は初めてだ

中部電力パワーグリッド中部電力パワーグリッド株式会社は3月28日、ノンファーム接続が適用されて以降、同社エリアで初めて系統混雑に伴う出力制御を実施したと発表した。出力制御は、同日12時〜13時に岐阜県のローカル系統(77kV西濃揖斐線)で約900kWhが行われた。

再エネの導入拡大の導入拡大に伴い、既存の系統を効率的に活用し、円滑な系統接続を実現するため、2021年1月から系統に空き容量がない場合でも、平常時における系統混雑時に出力制御を行う条件で新規接続を認めるノンファーム接続が基幹系統で開始された。また、基幹系統の下位にあたるローカル系統でも、2023年4月から一般送配電事業者による受付が始まった。

中部エリアでは、2023年4月に需給バランスによる出力制御が初めて実施されたが、系統制約による出力制御は今回が初めてとなる。

系統制約による中部エリアにおける出力制御は、2025年1月6日に東京電力管内で実施されたのに続き、全国で2例目だ。東京電力パワーグリッドは当時、基幹系統で系統混雑が発生したため、房総変電所(500/275kV) 変圧器において火力発電所の出力制御を行い、約150MWhの制御を実施した。

2024年10月末時点でのノンファーム接続の契約申込みは全国で約26GWに達しており、今後も契約の増加に伴い、他のエリアでも混雑が発生する可能性が高い。これにより、系統制約による出力制御がさらに広がるとみられる。

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