中電ミライズ、50GWhバーチャルPPAを日本トムソンなど4社と締結、2027年3月より供給へ

2025年1月9日
青山高原風力発電所は今年3月よりリプレースのため
着工する(画像:日本トムソン)

中部電力ミライズ(以下、「中電ミライズ」)は1月7日、日本トムソン三菱UFJ銀行メルクエレクトロニクスヤマハの4社とバーチャルPPAを締結したと発表した。

中電ミライズは三重県の青山高原風力発電所(出力:15MW)から年間約50GWhの非化石証書を調達し、4社へ供給する。日本トムソンによると、約5GWh分を同社が取得するとのこと。残りの環境価値は他3社などに供給される予定だが、内訳は今のところ明らかになっていない。

中電ミライズによると、日本トムソンは岐阜製作所の各地区、三菱UFJ銀行は名古屋ビルと師勝ビル、メルクエレクトロニクスは静岡事業所、ヤマハは本社事業所にてそれぞれ非化石証書を使用する。

青山高原風力発電所は今年3月よりリプレースを予定しており、現在の出力を維持しながら、タービンの数を20基から7基に減らす計画である。2027年3月の運転再開を見込んでおり、その後非化石証書の供給が開始される予定である。

2003年3月より運転を開始した青山高原風力発電所は、三重県津市と伊賀市に所在し、中部電力グループのシーテックと両市の合弁会社が保有している。同合弁会社は隣接地に新青山高原風力発電所(出力:80MW)も運営しており、2016年と2017年の2期に渡って運転を開始した。

青山高原風力発電所のFIT(固定価格買取制度)期間は2023年に満了したが、2020年度末にリプレースとして再びFIT認定を取得している。2020年度のFIT価格は陸上風力が18円、リプレースの陸上風力は16円であった。バーチャルPPAを行う場合、今後FIPに移行する必要がある。

エネハブのPPAデータベースによると、日本トムソンは2023年にクリーンエナジーコネクトとバーチャルPPAを締結している。またメルクエレクトロニクスは昨年、中電ミライズと2.7MWの太陽光バーチャルPPAを締結している。

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