ユーラスエナジー、29.4MW冷水峠風力の環境影響評価手続きを完了、2028年に運転開始予定

2025年6月26日
ユーラスエナジーは周辺地域で複数の陸上風力発電所を
運転している(画像:ユーラスエナジー)

ユーラスエナジーは、青森県むつ市および東通村で計画中の「(仮称)冷水峠風力発電事業」(出力:29.4MW)について、環境影響評価手続きを完了したと発表した。2025年5月27日に経済産業省から「評価書」の確定通知を受領し、6月20日より公表を開始した。

冷水峠風力発電事業では4.2MWの風力タービン7基を約348haの土地に設置し、2025年10月に着工、2028年5月に運転を開始する計画である。

同事業の環境影響評価手続きは、2014年8月に開始され、当初は最大81MWで計画されていたが、2015年10月の「準備書」段階で31.5MWに縮小した。「評価書」段階ではさらに規模を縮小し、29.4MWの発電所を建設することが正式に決まった。

事業の実施想定区域の周辺では、ユーラスエナジーが運営する風力発電所が複数稼働している。具体的には、「ユーラス北野沢ウインドファーム」(出力:12MW、2007年運転開始)、「ユーラス小田野沢ウインドファーム」(出力:13MW、2004年運転開始)、および「ユーラス大豆田ウインドファーム」(出力:3MW、2003年運転開始)などがある。

また、ユーラスエナジーは「(仮称)小田野沢IIウインドファーム」(出力:31.5MW)を建設しているほか、「(仮称)小田野沢III風力発電事業」(出力:最大162MW)についても環境影響評価手続きを進めており、青森県むつ市周辺における風力発電事業を段階的に拡大している。

同地域では他社による開発も活発で、コスモエコパワーは「(仮称)下北ウィンドファーム事業」(出力:最大200MW)を、レノバは「(仮称)東通村陸上風力発電事業」(出力:最大240MW)を計画しており、いずれも環境影響評価手続きを進めている。

一方で、風力発電所が多い地域でもあり、住民からは環境への影響を懸念する声も高まっている。これを受け、青森県議会は2025年3月、自然環境と再エネ開発の共存を目指した再エネ条例と課税条例を可決した

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