スパークスなど、札幌に175.5MWh系統用蓄電所2ヵ所を開発、2028年運転開始予定

2025年3月28日
50MW/175.5MWhの大型蓄電所2件は、補助金を使わずに
開発する(画像:スパークス)

スパークス・グループ(以下、「スパークス」)、関西電力JA三井リースは3月25日、北海道札幌市において系統用蓄電所(各50MW/175.5MWh)を2ヵ所開発すると発表した。運転開始は2028年4月を目指す。

それぞれの蓄電所は、事業ごとのSPC(特別目的会社)である「SGET札幌1蓄電所」と「SGET札幌2蓄電所」によって運営し、補助金は活用しない方針だ。

スパークスの子会社のスパークス・グリーンエナジー&テクノロジーが開発、資金調達、運営支援を担当する。また、関西電力の子会社であるE-Flowはアグリゲーターとして、卸電力市場や需給調整市場、容量市場で電力取引を行う。

稼働後の管理体制には、関西電力と東芝エネルギーシステムズが共同でアセットマネジメントおよび遠隔監視・保守支援サービスを提供する。さらには、東芝エネルギーシステムズはEPC(設計・調達・建設)も担う。

経済産業省によると、スパークスに関連するSPC(例:社名がSGET●●の法人)が保有する発電所は、運転中のFIT(固定価格買取制度)およびFIP(フィード・イン・プレミアム)を合わせて少なくとも34ヵ所あり、総出力は400MWを超える。保有する電源は、太陽光、陸上風力、バイオマス、地熱など多岐にわたる。

今回の事業は、スパークスにとって初めての系統用蓄電所事業となる。同社は今後、他の地域でも同様の事業を進める方針だという。

一方、関西電力はすでにオリックスと共同で和歌山県紀の川市で「紀の川蓄電所」(48MW/113MWh)を運営している。また、JA三井リースは、2024年にサンヴィレッジから中部エリアの1.99MW/7.4MWhの高圧蓄電所を3件取得しているが、SGET札幌1・2蓄電所は関西電力およびJA三井リースにとって最大規模の蓄電所事業となる。

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