サンヴィレッジグループ2社、発電事業者登録が完了、系統用蓄電所事業の拡大に向け

2025年6月18日
サンヴィレッジグループは合計500MWの蓄電所を
開発することを目標としている(画像:サンヴィレッジ)

サンヴィレッジとそのグループ会社であるSVT-2は6月4日、経済産業省・資源エネルギー庁に届出を行っていた発電事業者登録が受理されたと発表した。両社が保有および運営する系統用蓄電所の合計出力が10MWを超える見通しとなったことから、届出手続きを行っていた。

短期的には、サンヴィレッジが6ヵ所の蓄電所(12MW/48MWh)を、SVT-2は7ヵ所の蓄電所(14MW/57MWh)を運転する計画である。さらに中長期的には、サンヴィレッジグループとして全国で合計250ヵ所・500MW規模の蓄電所を整備する目標を掲げている。

事業の具体的な動きとしては、2025年5月にサンヴィレッジが日本蓄電池と共同開発した愛知県の「春日井市西尾蓄電所」(2MW/8MWh)が運転を開始した。両社は、業務提携契約を結んでおり、今後も協業による蓄電所開発を継続する見通しだ。

また、蓄電池の安定的な供給体制の構築に向け、サンヴィレッジは大手メーカーとの提携も進めている。2025年2月には中国のSungrowの日本法人であるSungrow Japanと、5月には華為技術日本(ファーウェイジャパン)と、それぞれ500MWhずつ、合計1GWh規模の蓄電池調達に関する提携を発表している。

サンヴィレッジは、FIT制度開始後の2014年に設立された太陽光発電事業者である。現在は、FIT/非FITを問わず再エネ事業の多角化を進めており、特に系統用蓄電所の開発やEPC(設計・調達・建設)サービスの提供を強化している。2025年5月には、3ヵ所の蓄電所(合計6MW/24MWh)に関するEPC契約を受託したことも公表している。

今後も自社開発と他社との連携を通じて、蓄電所事業の拡大を進めるとみられる。

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