中部電力など、1.99MW裾野バイオマス発電所を着工、更に3ヵ所の開発計画を発表

2024年10月18日
中部電力は先月末、岩手県でもバイオマス発電所を
着工した(画像出典:中部電力)

10月15日、中部電力エムエル・パワープロスペックAZは、共同出資した1.99MWの裾野バイオマス発電所(静岡県裾野市)を着工した。また、2027年5月までに新たに同じ発電出力のバイオマス発電所3ヵ所を共同開発する計画を発表した。

計4ヵ所のバイオマス発電所の出資比率は、いずれの発電所も中部電力が50%、みずほリースの100%子会社であるエムエル・パワーが40%、発電所のEPC(設計・調達・建設)を担当するプロスペックAZが10%である。

それぞれの発電所の運転開始時期は、裾野バイオマス発電所が2025年10月、渋川バイオマス発電所(群馬県渋川市)が2025年11月、長野バイオマス発電所 (長野県長野市)が2026年4月、上越バイオマス発電所(新潟県上越市)が2027年5月である。

発電量はすべての発電所で年間約14.5GWhを見込んでおり、FIT(固定価格買取制度)を活用して売電する。燃料は、いずれも県内の街路樹の剪定技を利用する。

FIT制度のもとでは、10MW未満の一般木質バイオマスを利用したバイオマス発電所は少なくとも2025年度までに認定を受けると24円/kWhの固定価格が20年間支払われる。FITのバイオマス発電は、燃料の種類によって調達価格が異なるが、いずれの発電所においても由来の証明が可能な剪定技を使うことから、一般木質バイオマスとして取り扱われる。

メガソーラービジネスによると、裾野市と渋川市のバイオマス発電所は三菱重工パワーインダストリー製のボイラーとタービン、長野バイオマス発電所はフィンランド・バルメット製のボイラーとJFEエンジニアリング製のタービン、上越バイオマス発電所はタクマ製のボイラーとタービンを採用する。

中部電力は、2030年頃に向けた再生可能エネルギー拡大目標 (保有・施工・保守を含む)として、2017年度末と比較して3.2GW以上の拡大を目指しており、先月末にも稲畑産業などと出資する岩手県の1.99MWバイオマス発電所を着工した。

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