
開発を行うスタートアップ企業である
9月10日、蓄電池などの最適制御技術を開発するSassor(サッソー)は、フィード・イン・プレミアム(FIP)の太陽光発電所由来の電力について蓄電池を用いて最適運用する独自の制御ロジックを開発し、収益性が検証できたと発表した。
FIPは、定められた計算式に基づいて発電事業者に一定のプレミアムが支払われる。ただし、再エネの出力制御が行われる時間帯など、日本卸電力取引所(JEPX)のスポット市場の下限価格である0.01円/kWhがつくコマ(30分単位)にはプレミアムが支払われない。
発電事業者の立場からすると、そのような時間帯に電力を供給するメリットが乏しい。同社は、そのような時間帯の予測をし、発電する電力を代わりに蓄電池に充電するシステムを開発した。そして、スポット市場で取引価格が高くなると予想される時間帯に売電することで、発電事業者としては卸売市場での収益の最大化のみならず、プレミアムも付与されることになる。
FIP電源をロジックで制御することに加え、Sassorは過去のデータを使い、太陽光発電所に蓄電池を併設した場合の収益性をシミュレーションするサービスも提供している。これは、蓄電池の併設を検討する事業者の意思決定をサポートすることに繋がる。
国内では、固定価格買取制度(FIT)から市場価格と連動するFIP制度へと徐々に移行しており、Sassorが提供するサービスのニーズは高まっている。