
ことが判明した中部電力PG。
8月21日、中部電力パワーグリッドは2023年度に実施した再エネ発電設備への出力制御に関し、人為的なミスにより出力制御が一部で公平に行われていなかったことを発表した。
2023年度の出力制御実績を検証したところ、同社による発電事業者情報の更新漏れやデータの誤登録により以下の報告があった。
2023年度出力制御実績検証結果
内容 | 発電事業者数 | 日数差(最大) |
過少制御 | 67件 | 5日 |
過多制御 | 1件 | 2日 |
※電力広域的運営推進機関(OCCTO)にて実施した検証対象である発電事業者のうち、実制御対象の発電事業者数は合計4,443件(発電事業者数は発電所単位)
出力制御の実施にあたっては、資源エネルギー庁が定める「出力制御の公平性の確保に係る指針」等に基づき、同じ条件の発電事業者間で出力制御の機会が均等となるように年度単位で実施することが定められている。なお、今月開催された経済産業省の有識者会合では、現在の出力制御の順番(優先給電ルール)を早ければ2026年度中にも変更し、FIT電源を優先制御することが検討されている。
OCCTOは、前年度分の「再生可能エネルギー発電設備(自然変動電源)の出力抑制における公平性の検証結果」を毎年公表しており、今回の問題はOCCTOの検証と社内調査で明らかになった。中部エリアでは、2023年4月8日に初めて出力制御が行われたため、今回初めて検証が行われたことになる。
対象の発電事業者に対しては、今年度以降の出力制御日数を調整することで不公平性を是正する見通し。また、同社によると、今後は発電事業者情報と出力制御日数差を定期的に確認するとともに、システム上でチェック機能を整備するなどの再発防止策を取るという。