
(画像:大阪ガス)
東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)と大阪ガスは8月5日、大阪ガスの代理店であるDaigasエナジーを通じて、兵庫県姫路市の出力約75MW「広畑バイオマス発電所」を対象とするバーチャルPPAを締結したと発表した。大阪ガスは同月から、同発電所に由来する非化石証書をJR東日本へ供給している。
同発電所を保有するSPC(特別目的会社)には、大阪ガスの完全子会社であるDaigasガスアンドパワーソリューションが90%、九州電力の完全子会社で再エネ事業を手掛ける九電みらいエナジーが10%を出資している。
発電所は2023年に運転を開始し、輸入木質チップとパーム椰子殻(PKS)のほか、林地残材や未利用間伐材といった国産木質チップも燃料に使用する。
年間供給量は約530GWhを見込む。これは、JR東日本のCO2排出量の約12%に相当する。大阪ガスは同発電所の電力と環境価値を全量買い取り、電力は卸電力市場を通じて売電する。JR東日本が実際に使用する電力は、従来通り小売電気事業者から供給される。
経済産業省の事業計画認定情報によると、同発電所は2016年度に、一般木質バイオマスや農作物の収穫に伴って生じるバイオマスを対象としたFIT価格24円/kWhで、2043年11月までの認定を取得していた。今回のバーチャルPPAの開始に向けて、FIP制度に移行した。
JR東日本はこれまでに、バイオマス発電所を対象とするバーチャルPPAを2件公表している。2025年には、大阪ガスも一部出資する和歌山県の50MW「和歌山御坊バイオマス発電所」と締結した。これにより2026年4月から、年間350GWhの非化石証書を調達する見込みだ。2026年3月には、青森県の12.4MW「八戸バイオマス発電所」と締結し、年間約85GWhの調達を見込む。
エネハブのPPAデータベースによると、JR東日本は太陽光、風力、水力でも複数のPPAを締結しており、電力は主に鉄道運行や関連施設に活用している。