
(画像:JR東日本)
東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は3月27日、2件の発電所とPPAを締結したと発表した。1件目はバイオマス発電所を活用したバーチャルPPA、2件目は水力発電所を活用したフィジカルオフサイトPPAである。いずれも、2026年4月から調達を開始する。
1件目は、青森県の「八戸バイオマス発電所」(出力:12.4MW)の環境価値を調達する。年間発電量は約85GWhを見込んでおり、JR東日本のCO2排出量を約2%削減する見込みだ。アグリゲーターはイーレックスグループが担う。同発電所は2018年4月に運転を開始し、木質チップや樹皮などを燃料としている。現在はFIT制度のもとで稼働しているが、PPA開始に向けてFIPへの移行を予定している。発電所のSPC(特別目的会社)の出資比率は、JR東日本18%、住友林業52%、住友大阪セメント30%となっている。
2件目は、新潟県で電源開発が保有する出力2.2MWの水力「末沢発電所」が対象で、JR東日本にとって初の水力由来の電力調達となる。JR東日本商事が小売電気事業者として電力を供給する。調達した電力は、JR東日本只見線の駅舎のほか、CoCoLo湯沢、JR仙台イーストゲートビル、盛岡ターミナルビルが運営する複数のホテル、ルミネ新宿などで使用する予定だ。八戸バイオマス案件のCO2排出係数および末沢発電所とのPPAで想定されるCO2排出削減量(約3,110t-CO2/年)をもとに計算すると、電源開発とのPPAの年間供給量は約7.6GWhと試算される。同発電所は1958年に運転を開始し、2023年にリパワリングのため一時停止していたが、2024年11月に運転を再開した。
エネハブのPPAデータベースによると、JR東日本はこれまでに太陽光、風力、バイオマスを対象とした合計120MW以上のPPAを公表しており、鉄道運行や関連施設向けの電力として活用している。