
(画像:HDRE)
台湾のHD Renewable Energy(以下、HDRE)は3月19日、同社の日本法人であるHD Renewable Energy Japanがグリーンプロジェクトボンドを発行し、約54億円を調達したと発表した。調達資金は、HDREなどが北海道札幌市で運営する出力50MW/104MWhの系統用蓄電所「Helios」を運営するSPC(特別目的会社)を通じ、蓄電所の取得代金等の費用に充てられる予定である。
格付投資情報センターの発表によると、本件の委託者は野村キャピタル・インベストメント、受託者は三菱HCキャピタル信託、アセットマネジメントはスターリー・アセットマネジメント、アレンジャーは野村證券である。
HDREの周仕昌総経理は、「Heliosプロジェクトの資金調達完了は、日本市場において蓄電池資産の金融スキームが徐々に確立されつつあることを示すものです」と述べた。さらに今回の取引について、市場取引モデルに対する信頼の高まりを示すものだとの認識も示した。
野村證券によると、本件は系統用蓄電所事業を裏づけとする日本初のグリーンプロジェクトボンドであると評価。また、収益が市況に応じて変動するため、取り扱いが難しいとされてきたマーチャント型ビジネスモデルを、プロジェクトボンドの枠組みに組み込んだ点に意義があるとしている。
Heliosは2025年11月に営業運転を開始しており、HDREの子会社である星星電力がアグリゲーションを担い、現在は卸電力市場に参加している。今後は2026年第2四半期に需給調整市場への参入、2028年までに容量市場への参加を予定している。
本プロジェクトは、当初、香港のBrawn Capitalと、その傘下で日本向け投資を行うマノアエナジーがHDREとの協業のもとで開発した。HDREは2025年3月に同事業の持分60%をBrawn Capitalから取得。その後、持分を90%まで引き上げていた。