
デンマークの電力トレーダー大手Danske Commoditiesが小売電気事業者登録を取得し、日本国内での電力現物取引に向けた体制を整えていることが分かった。これは、経済産業省と国税庁が公開するデータから明らかになった。
経産省によると、日本法人のDanske Commodities Japanが保有する小売電気事業者登録(登録番号A0771)は、埼玉県が拠点のイーアドバンスが2021年3月に取得したものである。その後、同登録は2025年8月25日付でキーエナジーへ承継され、12月22日付で社名がDanske Commodities Japanに変更された。
国税庁によると、キーエナジーの登記上の住所(東京都港区西新橋)および代表者名は、米コンサルティング会社Skipping Stoneの日本法人と同一であった。このことから、Danske CommoditiesはSkipping Stoneと一定の関係性を持つ法人を通じて、すでに小売電気事業者登録を保有する会社を取得する形で、日本における電力現物取引の基盤を確保したとみられる。なお、社名変更後の2025年12月26日には、本店所在地をSkipping Stoneの日本法人所在地から、都内の別住所へ移転している。
Danske Commoditiesは2024年に日本の電力デリバティブ市場へ参入しており、今回の小売電気事業者登録の取得は、それに続く動きとなる。同社は参入を発表した際、「日本のエネルギー転換や再生可能エネルギー比率の拡大を支援する体制を整えている」と述べていた。
同社はMFT EnergyやInCommoditiesといった、デンマークを拠点とするこのほかの電力トレーダーとともに、日本の電力現物市場へ参入することになる。近年、国内では発電事業者の収益化手法として、FITからFIPを中心とした市場連動型モデルへの移行が進み、市場取引や需給調整への対応が求められている。こうした変化を背景に、電力取引やリスク管理を強みとする海外電力トレーダーが、日本市場で存在感を高めつつある。