
(画像:ユーラスエナジー)
豊田通商と子会社のユーラスエナジーホールディングス(以下、「ユーラスエナジー」)は1月14日、ユーラスエナジーが運営する北海道稚内市の陸上風力「樺岡ウインドファーム」(出力:42MW)に隣接して、受電容量3MW規模のデータセンター(DC)を建設する計画を発表した。風力発電所で発電した電力を、自営送電線を通じて直接DCに供給する。
今回建設される「(仮称)宗谷グリーンデータセンターⅠ」は、敷地面積約9,900m2で、2026年4月に着工し、2027年の運転開始を見込んでいる。豊田通商がDCサービスを提供し、ユーラスエナジーが土地・建物の整備および電力供給を担う。発電所から系統を介さずに再エネ電力を直接供給するのは国内初の事例とされる。豊田通商グループは、再エネ電源と一体で展開する次世代型データセンター事業について、2030年ごろまでに10~20MW規模へ拡大する方針。将来的にはより大規模なDC集積エリアの開発も検討しており、再エネの普及拡大とデジタルインフラの強化を図ることで、国が進める「ワット・ビット連携」推進にも寄与していく考えだ。
同グループは、宗谷地域で10ヵ所(合計出力:約525MW)の風力発電所を運営している。同地域は風況に恵まれた国内有数の風力発電適地である一方、地域内の電力需要が不足していることに加え、系統容量も不足しており、系統安定化の観点から風力発電所の新規開発には課題があるとされてきた。
樺岡ウインドファームは2024年2月に運転を開始した。経済産業省のデータによると、同事業は2016年度にFIT認定を受けており、当時の陸上風力(20kW以上)のFIT価格は22円/kWhであった。
同事業は、発電所にDCを併設することで、運用に必要な電力を確保するとともに、系統混雑などの制約を回避する取り組みとして注目される。