電源開発、国内第1号案件となる10MW/43MWh系統用蓄電所を福岡県で着工

2025年10月10日
同社は若松総合事業所内の敷地に蓄電所を設置する
(画像:Jパワー)

電源開発(以下、「Jパワー」)は10月1日、福岡県北九州市で「響灘蓄電所」(約10MW/約43MWh)の建設工事を同日開始したと発表した。運転開始は2028年4月を予定しており、Jパワーにとって国内で初めての系統用蓄電所となる。

同蓄電所は、Jパワーの若松総合事業所内の敷地に設置する計画で、具体的な導入設備については現時点では公表されていない。ただし、公表された完成イメージ図には、Tesla製の「Megapack」11基が描かれており、これらの設備が導入される可能性が高い。

なお、若松総合事業所内には、同社が運営する「北九州市響灘太陽光発電所」(出力:41.2MW/DC、30.0MW/AC)も所在しており、同発電所は2025年5月に運転を開始している。これはJパワーが保有する太陽光発電所2ヵ所のうちの1つである。

また、本事業は、経済産業省の2024年度予算「再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金(系統用蓄電池・水電解装置導入支援事業)」で約7.37億円の交付が決定している案件とみられる。

Jパワーは、2022年に蓄電池メーカーのパワーエックスへ出資したほか、2024年にはオーストラリアの再エネ・蓄電所開発事業者であるGenex Powerを買収するなど、蓄電所事業への高い関心を示してきた。今回の響灘蓄電所の着工は、こうした一連の動きの延長線上に位置づけられ、Jパワーが国内において蓄電所の運営に本格的に取り組む姿勢を示すものといえる。

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