
KDDIの子会社であるauリニューアブルエナジーは8月29日、栃木県小山市にある「小山蓄電所」(出力:2.0MW/5.6MWh)を8月15日に運転開始したと発表した。同蓄電所は、KDDIグループが運用する初の系統用蓄電所となる。
同蓄電所は、KDDI小山ネットワークセンター内の324㎡の用地に建設され、GSユアサ製の蓄電池を設置している。2024年7月に建設計画が発表され、東京都の2023年度「系統用大規模蓄電池導入促進事業」の採択を受け、約3.43億円の助成金を活用して建設された。アグリゲーションはauエネルギーホールディングスと電源開発の合弁会社であるエナリスが担当し、EPC(設計・調達・建設)は東京電力ホールディングスが担った。
竣工式には関電工の榎木取締役専務執行役員も出席しており、同社が建設に大きく貢献したことがうかがえる。auリニューアブルエナジーの鈴木社長は、本蓄電所の運用を通じて蓄電事業の知見を蓄積し、日中に発電された電力を親会社であるKDDIの施設に夜間の電力需要に対応する形で供給するなど、積極的に事業を展開していく方針を示した。同社は、本件同様にエナリスをアグリゲーターとする蓄電所(28MW/90MWh)を三重県津市でも開発中で、2027年4月の運転開始を予定している。