原子力発電所、運転開始から60年超の運転が可能に、「GX脱炭素電源法」が施行

2025年6月8日
「GX脱炭素電源法」が6月6日に施行された
(画像:衆議院)

原子力発電所の運転期間の上限に関する制度を見直す「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が、6月6日に施行された。

これにより、原子力規制委員会の審査などで発電所が停止していた期間は運転期間に含めないこととなり、従来の最長60年を超える運転が可能となる。今後は、運転開始から70年以上にわたる稼働が可能になる見通しだ。

ただし、運転延長の前提としては、最長10年ごとに設備の劣化を予測・評価し、管理するための「長期施設管理計画」を原子力規制委員会に申請し、認可を受ける必要がある。

制度改正に伴い、これまで運転期間延長の認可権限を持っていた原子力規制委員会から、経済産業大臣にその役割が移管された。原子力規制委員会は2020年に、「発電用原子炉施設の利用をどのくらいの期間認めることとするかは、原子力の利用の在り方に関する政策判断にほかならず、原子力規制委員会が意見を述べるべき事柄ではない」との見解を示していた。

このような背景を踏まえ、運転期間に関する規定を「利用」と「規制」に分け、電気事業法と原子炉等規制法の2つに再整理する内容を含んだGX脱炭素電源法は、2023年の通常国会において可決・成立した。また、同法施行を見据え、関西電力は「大飯発電所」4号機(出力:1.18GW)について、2023年に長期施設管理計画を原子力規制委員会に提出し、2024年6月に認可を取得。今後の長期運転に向けた準備を進めてきた。

政府は第7次エネルギー基本計画において、2040年度の電源構成における原子力の割合を20%とする目標を掲げており、既存の原子力発電所を長期的に活用することがその達成に不可欠であるとされている。

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