
(出典:帝国データバンク)
帝国データバンクは5月6日、2024年度における発電事業者の倒産・休廃業・解散件数が過去最多の52件に達したとする調査結果を発表した。
報告によると、2023年度は45件(うち、倒産4件、休廃業・解散41件)だったが、2024年度は52件(倒産8件、休廃業・解散44件)と増加した。特に倒産件数は2倍となり、経営環境が厳しいことを表している。
2020年度以降の累計では、倒産した発電事業者は計19件で、その内訳は太陽光が7件、木質バイオマスが4件、火力が3件、風力が2件、その他が3件となっている。
倒産や休廃業の主な要因としては、インフレによる燃料価格の高騰に加え、バイオマス発電所での設備不良や事故などによる維持管理コストが増加が挙げられている。さらに、FIT(固定価格買取制度)の契約終了に伴う収入の減少も重なり、こうしたコストや借入金の返済が経営を圧迫しているとみられる。
その一例として、茨城県に本社を置いていた太陽光発電事業者「いろは商会」は、全国に8万haの用地を確保し、大規模な発電事業を展開していたが、FIT価格の低下により採算が取れなくなり、2024年7月に破産した。
また、和歌山県で間伐材などのウッドチップを燃料とするバイオマス発電事業を手掛けていた「新宮フォレストエナジー」も、木材の切り出しおよび搬出コストの上昇による燃料価格の高騰や、2024年秋に発生した海外製発電プラントの不具合によって、修繕に時間と費用がかかり、今後の収益改善が見込めないことから破産手続きを行った。
帝国データバンクは、FIT制度の段階的な縮小が進む中、これまでFITへの依存度が高かった再エネ発電事業者の間で、今後も淘汰が進む可能性があると指摘している。