ユーラス、バードストライク対策として日中の発電を停止、47.5MW浜里ウインドファームで実施

2025年4月12日
同社は長期脱炭素電源オークションで北海道から九州まで
合計11件の蓄電所事業を落札した

ユーラスエナジーホールディングス(以下、「ユーラスエナジー」)は3月31日、北海道幌延町にある「浜里ウインドファーム」(出力:47.5MW)において、海ワシ類のバードストライクを防止する対策を進めていると発表した。

同発電所では、4.3MWの風力タービン14基を設置しており、2023年5月の運転開始以降、2025年3月までに計11件(オジロワシ10件、オオワシ1件)のバードストライクが確認された。2024年12月には、対策の一環としてバードストライク対策システムの試験導入も行われた。

しかし、その後もバードストライクが続いたため、同社は2025年3月4日より、全14基のうち半数にあたる7基の風力タービンについて、海ワシ類の活動が活発な日中 (日の出1時間前から日没まで) の運転を停止する措置を決めた。

ユーラスエナジーは、「現在、鳥類種や飛翔範囲に対してバードストライク対策システムの有効性を高められるように、音量の調整やカメラの検知率の向上など忌避効果の性能改善に取り組んでいます」とコメントした。

浜里ウインドファームは、同社グループの道北風力が運営する「道北風力発電事業」(総連系出力:434.5MW)の一部で、全6ヵ所からなる。2025年2月には、「芦川ウインドファーム」の南側区画(連系容量:60MW)の運転開始により、道北発電事業が完了した。

また、今年に入り、ユーラスエナジーのグループ会社であるユーラステクニカルサービス陸上風力発電所向けのO&M(運用・保守)のトータルサポートサービスを開始した。ユーラスエナジーは、生態系への配慮と風力発電事業の両立を目指し、浜岡ウインドファームを一例として専門家による検証やシステムの改良を進めながら、バードストライク対策に関する知見を蓄積し、今後の陸上風力発電所の運営に活かしていく方針だ。さらに、これらの知見は将来的にはグループ会社を通じて、他社が運営する風力発電事業への支援にも活用される可能性が高い。

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