
プロジェクトに携わっている(画像:丸紅)
HEXA Renewables(以下、「HEXA」)と丸紅は2月17日、2028年末までに最大100MWの太陽光発電所を共同開発するパートナーシップ契約を結んだことを発表した。
HEXAは、世界的なインフラ投資会社であるI Squared Capital傘下で再エネ開発と発電所の運営を行っている企業で、今回の提携により、再エネ分野での事業拡大を目指している。
丸紅は約1,000ヵ所におよぶ非FIT(固定価格買取制度)発電所を確保し、これらをHEXAに売却する予定だ。HEXAはそれらの資産管理を担当し、コーポレートPPAを通じて発電電力と環境価値を需要家に提供する計画である。また、丸紅の完全子会社である丸紅新電力は、PPA契約を締結において優先的に交渉権を有することになっている。
丸紅の化学品第四部長の清川慎悟氏は「Hexaとの太陽光発電プロジェクトを確実に遂行するためには、丸紅の豊富な再エネ開発実績や財務力、日本市場における強固なネットワークが重要な役割を果たします」とコメントしている。
丸紅は、国内で200MW以上の太陽光発電所の開発・運営実績があり、特に太陽光分野での知見が豊富である。昨年末には、同社が率いるコンソーシアムが洋上風力発電の第3ラウンドで450MWのプロジェクトを落札した。また、エネハブのPPAデータベースによると、同グループの丸紅新電力は複数の契約を締結している実績がある。
HEXAは日本市場での事業展開を加速しており、日本法人である地域電力(Hexa Renewables Japan)は「太陽光第18回入札(2023年度第3回)」で複数の案件を落札した。また、2025年1月には、Amazonとの間で10MW/ACの太陽光PPAを締結したことを発表した。
さらに、2023年度に行われた初めての長期脱炭素電源オークションでは、HEXAの事業会社であるヘキサ・エネルギーサービスが系統用蓄電所の11案件を落札した。HEXAは昨年末に再エネ開発や発電所運営を行うBison Energyへの少数株主出資も発表しており、さらなる事業の拡大を図っている。