
電源開発(以下、Jパワー)の子会社であるジェイウインドとKDDIは1月30日、昨年12月27日にバーチャルPPAを締結したと発表した。
両社の発表によると、ジェイウインドは鹿児島県南大隅町に建設中の「新南大隅ウィンドファーム」(出力:19.5MW)で発電した電力に付随する環境価値をKDDIに供給する。同発電所は設備更新のために撤去された「南大隅ウィンドファーム」(出力:24.7MW)の跡地に新たに建設されるもので、今年3月末までの着工、2027年12月の運転開始を予定している。
同発電所は2020年度に陸上風力(リプレース)のFIT価格16円/kWhで認定を受けている。なお、新設の案件は当時18円/kWhであった。バーチャルPPAを締結するためには、FIT(固定価格買取制度)からFIP(フィード・イン・プレミアム)へ移行することとなる。
KDDIは環境価値を九州の基地局で利用する予定であり、今後他のエリアも含め契約の拡大を検討していくとのこと。
KDDIは子会社であるauエネルギーホールディングスを通じて再エネ開発、アグリゲーター、電力小売事業などに携わってきたが、エネハブのPPAデータベースによると、グループ会社以外の企業との大規模なPPAを締結するのは今回が初めてとなる。一方、ジェイウインドはバーチャルPPAスキームのトライアルとリスク検証のために、親会社のJパワーと2022年に初のバーチャルPPAを締結している。